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第三章 第六話

last update publish date: 2026-06-08 06:30:13

 流が水緒の働いている水茶屋に向かっていると並びの店から、

「あ!」

 と言う声がした。

 振り返ると、この前の鬼――最可族――の女がいた。

 この水茶屋で働いているらしい。

 流は女が襲ってくる様子がないのを見て取ると無視して先を急いだ。

 女は様子を窺うように流を見送った。

「水緒、今日からは別の道を通って帰ろう」

「いいけど、どうして?」

「念のためだ」

 流がそう言うと水緒はそれ以上追求しなかった。

 あの鬼の女に水緒と一緒のところを見られたくなかった。

 水緒は流の唯一の弱点だ。

 流を狙うのなら水緒を捕まえるのが手っ取り早い。

 自分のせいで水緒を危険な目にわせたくない。

 水緒は今日水茶屋であったことを話し始めた。

 毎日その日にあったことを嬉しそうに話す水緒の優しく明るい声を聞いているだけで満足だった。

 他には何もいらない。

 水緒だけでいい。

 そ
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